子犬、老犬、それぞれの健康に役立つのは?年齢別・おすすめ野菜特集 - saesa

子犬、老犬、それぞれの健康に役立つのは?年齢別・おすすめ野菜特集

愛犬の健康のため、栄養バランスを考えて野菜を日々の食事に取り入れる飼い主さんも多い昨今。犬が食べられる野菜はたくさんありますが、たとえば育ち盛りの子犬、もしくは疾患などが出始める老犬では、摂りたい栄養素というのもそれぞれの年齢で変わってきます。

今回のコラムでは、年齢別のおすすめ野菜をご紹介。子犬や老犬に野菜を与える際の注意点も合わせてお伝えしていくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

育ち盛りの子犬には栄養価の高い野菜を

子犬は身体がぐんぐん成長していく大事な時期。パピー期の愛犬には、カロリー・栄養価の高い野菜を選んで、健康的な身体づくりを意識しましょう。

 

かぼちゃ

炭水化物が豊富でエネルギー補給に最適なかぼちゃは、子犬にぴったりの野菜。ビタミンB群も多く含まれているため、臓器機能や目の健康、皮膚、被毛の栄養に繋がります。

甘みがある野菜なだけに、あまり与えすぎてしまうと主食のドッグフードを好まなくなってしまう可能性も。あくまでおやつやトッピングとして活用するのがおすすめです。

 

さつまいも

大部分が炭水化物で構成されているさつまいも。かぼちゃと同様、高カロリーで甘みが強く、エネルギーがたくさん必要な子犬におすすめです。

食物繊維が多く、かつヤラピンという腸の動きを促進させる成分も含まれているため、便秘気味の子には最適。与えすぎると軟便になるので、量には注意しましょう。

 

にんじん

目や皮膚の健康・免疫力向上などの効能が期待できるにんじんは、子犬の丈夫な身体づくりに役立ちます。

にんじんに豊富に含まれているβカロテンは重要な栄養素ですが、与えすぎは肝臓に負担がかかるので、あくまで適量を意識して。

 

大根

大根には『ジアスターゼ』というタンパク質の消化を助ける成分が含まれています。葉の部分にもβカロテン・ビタミンC・カルシウムなどの栄養がふんだんに含まれているため、骨や関節の強化に◎。

葉から根まで丸々子犬に与えられる野菜ですが、先端部は辛味が強いので、なるべく葉に近い部分を使うのがいいでしょう。

 

キャベツ

ビタミンとミネラルを多く含むキャベツ。キャベジンという整腸作用のある特有の成分があり、胃酸の分泌の抑制や胃粘膜の保護、消化の活性化を手助けしてくれます。

子犬に与える際は、固く消化がしづらい芯は取り除き、やわらかく煮込んであげるのがおすすめです。

 

カブ

ビタミンCやカルシウムが豊富なカブ。疲労回復や骨・歯の強化など、運動量が多く身体が発展途上の子犬にも嬉しい効果が期待できます。

葉の部分にもミネラル類の栄養が充実しており、丸々子犬に与えることができる野菜です。

 

老犬には弱っている臓器や機能を助ける野菜を選ぶ意識を

シニアに突入すると、身体のいろいろな部分に不調が出てくるのは、人間も犬も変わりません。

老犬に与える野菜は、その子自身の疾患歴や弱いところを鑑みて、身体の働きを助けてくれるものを選びましょう。

 

ブロッコリー

『緑黄色野菜の王様』と称されるブロッコリーは、ビタミンCやβカロテン、タンパク質、ミネラルなど、様々な栄養素がふんだんに含まれています。

また、抗酸化作用の高い『スルフォラファン』が摂れるのも大きな特長。犬のがん予防に効果が期待できるため、体調が気になり始める年齢になった愛犬にぜひ与えたい野菜のひとつです。

 

ピーマン

血中コレステロールを下げる働きや、血栓予防に効果が期待できるピーマン。

視力の維持やコラーゲンをつくる効果などもあるため、老化に伴いだんだん目が見えにくくなってきたワンちゃん、関節や骨に不安を感じるワンちゃんなどにもおすすめです。

 

パプリカ

ビタミンCが豊富なパプリカは、老化防止や免疫力向上に役立ちます。

ちなみに、黄色のパプリカは目の健康に、赤いパプリカは血行促進や代謝アップの効果が。

甘みがあり、パリパリとした食感が楽しめるパプリカは、若い頃と比べると食欲が落ちやすくなる老犬のおやつとしてもぴったりです。

 

アスパラガス

穂先に多く含まれるアスパラギン酸が新陳代謝を促し、疲労回復に一役買ってくれるアスパラガス。βカロテンなど、抗酸化作用に効果的な栄養素が多いため、老犬の体力・免疫アップに嬉しい野菜です。

少量ではありますが、アルカロイドという中毒成分が含まれているため、愛犬に与える際は必ず火を通しましょう。

 

菜の花

鉄分が豊富な菜の花。血液の動きを活性化してくれるため、老犬の体力強化におすすめです。被毛や歯の健康に効果的なのも嬉しいですね。

一方で結石症の原因になるシュウ酸も多いため、必ず湯通しをしてから愛犬に与えるよう注意。

 

シソ

ビタミン、ミネラルが豊富なシソ。胃腸の調子を整える食材として薬膳の世界でも重宝されており、食欲をそそる香りは夏バテ予防にもおすすめです。

シソには皮膚の炎症や痒みを抑えるα-リノレン酸や、認知症予防に効果が期待できるロスマソン酸などが含まれているのも注目ポイント。犬への効果はまだ研究中だそうですが、今後の進展に期待したいところです。

 

きのこ類

ガン予防や免疫力向上、疲労回復などに効果が期待できるきのこ類も、老犬にはぜひおすすめしたい食材のひとつ。

しめじ、まいたけ、椎茸、マッシュルームなど、私たちの普段の食卓でもおなじみのきのこであれば、愛犬に与えても問題ありません。

 

子犬や老犬に野菜を与える際に気をつけたい4つのこと

子犬や老犬におすすめの野菜に着目した今回のコラム。最後に、野菜を与える際に気をつけたいポイントをさらっておきましょう。

 

要注意!絶対に愛犬に与えてはいけない食材リスト

・たまねぎ、長ネギなどのネギ類
・ニラ
・アボガド
・ぎんなん
・チョコレート
・ぶどう
・キシリトール

上記の食材は、誤って口にしてしまうと死亡事故などにつながる場合も。愛犬に野菜や手作りごはんを与える際は注意しましょう。

 

そもそも犬は野菜の消化は得意ではない

肉食である狼を祖先に持つ犬は、雑食性ではあるものの、我々人間ほど野菜の消化が得意ではありません。いくら栄養があるからといって、食物繊維の多い野菜を大量にあげてしまうと、逆に健康を損なうことも。

特に身体が未発達な子犬や、若い頃よりも消化機能などが落ちる老犬には注意が必要です。

お肉やドッグフードと合わせて栄養バランスを保ちつつ、消化しやすいよう加熱したり細かく刻んだり、与え方にも気を配ってあげましょう。

 

子犬に野菜を与え始めていい時期は?

一般的に、子犬の消化器官が発達し固形の食事に切り替わるのは月齢2〜3ヶ月、乳歯が永久歯に生え変わるのは月齢7~8ヶ月程度だと言われています。

野菜を与え始めていい犬の年齢は諸説ありますが、おやつ代わりに与え始めるのは3ヶ月目以降、本格的に食事に野菜をトッピングしたり手作りフードに移行するのは8ヶ月目以降をおすすめします。

初めて野菜を与える際は少量から試して、体調などに問題がないか、しっかり様子を見てあげましょう。

 

老犬に野菜をあげるなら、それぞれの疾患や特性に留意を

年を重ねるごとに、耳が遠くなったり関節痛が出てきたり、老化による症状もワンちゃんによってそれぞれ。

今回のコラムでご紹介した野菜は全て犬が食べても問題ないものですが、与える際は愛犬の疾患歴や身体の特性に着目したいところです。

 

たとえばカブやブロッコリーなどのアブラナ科の野菜は、甲状腺ホルモンの分泌を阻害する成分が含まれているため注意。甲状腺疾患を持つ子には与えない、与える場合も茹でて成分の含有量を減らしましょう。

ナスやピーマン、トマトなどのナス科の野菜は関節痛を増長する可能性があるので、関節に不安がある愛犬にはなるべく避けるのがベター。キャベツは結石症の原因になるため泌尿器系の持病がある子は要注意です。

 

無条件で健康にいいと思われがちな野菜ですが、ワンちゃんそれぞれの身体との相性は重要なポイント。

愛犬に野菜を与えてみようと思い立ったら、まずはかかりつけの獣医さんに相談してみてくださいね。

 

おわりに

どうせ食べさせるのなら、身体にいいものを与えたいのが飼い主心というもの。ワンちゃんの年齢によっても、健康に効果的な野菜は様々です。

今回のコラムを参考にして、愛犬と彩りあるヘルシーな食事を楽しんでくださいね。

 

 

 

 

 

 

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