春夏秋冬、四季折々で様々な果物が楽しめる日本。せっかくなら、大好きな愛犬と一緒に旬の味覚に舌鼓を打ちたいものです。
加えて、多くの果物には、ワンちゃんの健康に役立つ栄養が含まれているのも嬉しいところ。ヘルシーなおやつとしてもぴったりですね。
今回は愛犬の健康に効果のある旬の果物を、季節ごとに紹介していきます。旬の果物を愛犬に与える際の注意点や、果物を使ったお手軽レシピなどにも触れているので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
愛犬と楽しむ春の訪れ。春が旬の果物
寒い冬を越え、あたたかな芽吹きを感じる春。
愛犬と一緒に楽しめる、春に旬を迎える果物にはどんなものがあるのでしょうか?
びわ
3月〜6月が旬のびわ。さまざまな薬効があるとして古くから漢方などにも活用されており、ワンちゃんにとっても栄養満点の果物です。
鉄分やβカロテンといった免疫力向上に役立つ成分が多く、この他がん予防や肥満防止、疲労回復などが期待できる成分も含まれています。
マンゴー
産地にもよりますが、マンゴーは3〜8月ごろ旬を迎えます。マンゴーは水分とビタミンの豊富さが魅力。水分補給に役立つのはもちろん、抗酸化作用や関節炎の予防などに効果が期待できます。
脱水防止にもおすすめ!夏が旬の果物
熱中症などのリスクもある暑い夏。水分たっぷりの果物を上手に生活に取り入れ、しっかり対策をしておきましょう。
パイナップル
春から夏にかけた4月〜8月頃に旬を迎えるパイナップル。クエン酸やビタミンなど、疲労回復や老化防止に効果的な成分を多く含んでいます。
ブロメリンという消化酵素があるため、消化のサポートをしてくれるのも嬉しいですね。
さくらんぼ
6月上旬〜7月初旬頃が旬のさくらんぼ。アントシアニンやβカロテンといった抗酸化作用に優れた成分を多く含んでおり、動脈硬化の予防や免疫力向上、アンチエイジングの効果が期待できます。
スイカ
夏の代名詞とも言えるスイカ。旬は5月中旬〜8月で、90%以上が水分でできているため夏の水分補給におすすめの果物です。
心機能の働きを助けてくれるシトルリンや、優れた抗酸化作用を持つリコピンなどを豊富に含む栄養価の高さも魅力。
桃
桃の旬は7月〜8月。カテキンやビタミン類など、抗酸化作用を誇る成分が多く含まれているため、老化防止や免疫力向上に役立つ果物です。ほとんどが水分で構成されているので、脱水防止にも一役買ってくれますよ。
ワンちゃんにも嬉しい栄養たっぷり、秋が旬の果物
食欲の秋、といわれるほど美味しいものが豊富な秋。栄養価の高い旬の果物も多いので、一度は愛犬にも食べさせたいですね。
梨
8月〜10月上旬に旬を迎える梨はたっぷり水分を多く含んでおり、愛犬の脱水予防としておすすめの果物のひとつです。
梨に含まれているアスパラギン酸は肝臓の代謝を助ける作用があり、利尿作用や疲労回復の効果が。タンパク質を分解してくれるプロテアーゼという酵素を含んでいるため、胃腸の調子を整えてくれます。
栗
9月〜10月に旬を迎え、秋の味覚の代表格としても知られている栗。
炭水化物を多く含んでおり、体力向上などにおすすめ。ビタミンも豊富で、アンチエイジングにも効果が期待できます。
ただし、カロリーと糖質も多めなので与えすぎには注意。愛犬に与える際は、消化の悪い鬼皮と渋皮は取り除き、必ず加熱してあげるようにしましょう
柿
9月〜11月頃に旬を迎える柿。注目したいのはなんといってもそのビタミンCの多さ!
同量のレモン果汁よりも多いビタミンC量を誇る柿は、鉄分の吸収促進やホルモン代謝の活性化など、愛犬へのさまざまな健康効果が期待できます。
また、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれるのも特長。高血圧予防や胃粘膜の保護、下痢解消の効果が期待できるほか、抗酸化作用による生活習慣病の予防にも役立ちます。
生の渋柿や熟していない柿はアルカロイドという有害物質が含まれているため誤って口にしないよう注意しましょう。添加物が入っていない干し柿は与えても問題ありませんが、糖質・カロリーが高いため、与えすぎに気をつけて。
寒い日を乗り切る特別おやつに。冬が旬の果物
身体を動かすのも億劫になるような寒い冬。旬の果物を食べて、愛犬と一緒に厳しい季節を乗り切る体づくりの準備をしましょう!
りんご
りんごの旬は10月〜2月頃。クエン酸やリンゴ酸といった疲労回復に役立つ成分を含んでいるほか、結石症の予防に効果的なのも嬉しいポイント。
また、りんご特有の成分であるリンゴポリフェノールは強い抗酸化作用を有しており、愛犬の病気・老化の防止につながります。
キウイ
外国産は12月〜5月、国産は5月〜12月に旬を迎えるキウイ。冬でも美味しい旬ものが食べられる、貴重な果物です。
栄養豊富でスーパーフードとして注目されているキウイは、ワンちゃんの健康に役立つ成分も多数。ビタミン類が豊富なので皮膚や目の健康、免疫力向上や老化防止に効果が期待できます。また、緑のキウイには特有のアクチニジンという消化酵素があり、タンパク質の分解をサポートし、消化吸収を助けてくれますよ。
いちご
本来は3〜4月の初夏に旬を迎えるいちごですが、近年はクリスマスの需要なども高く、1〜3月頃に多く出回る傾向です。
いちごはビタミンCが豊富で、加齢による酸化ストレスに効果的。コラーゲン生成を促したり、目の健康を保つのに役立つアントシアニンなども含まれており、安心して愛犬に与えることができます。
ただし、少量ではありますが犬にとって有毒であるキシリトールが含まれているため、あくまで適量を意識して愛犬に与えるようにしましょう。
ワンちゃんが食べてはいけない果物は?
多くの果物が犬の健康にいい影響をもたらしてくれる一方で、絶対に口にしてはいけない果物というものも存在します。
以下の果物は、誤って愛犬の口に入らないよう十分注意しましょう。
ぶどう
ぶどうは食べた量に関係なく急性腎不全を引き起こす可能性のある、犬にとって危険度が非常に高い食べ物です。最悪の場合、死に至るほどの重篤な症状を引き起こすことも。
摂取してしまった際は、可及的速やかにかかりつけの獣医さんに相談することが重要です。
いちじく
いちじくには中毒症状を引き起こす危険があるソラレン・フィシンという成分が含まれています。胃腸や口腔内の炎症やよだれ、嘔吐下痢などを発症する恐れがあります。
プルーン
カリウムを多く含むプルーンは高カリウム血症を引き起こす可能性があるため要注意。
プルーンはドライフルーツとして市販されていることが多いですが、乾燥させることで成分が凝縮されたドライフルーツはさらに毒性が高まるため、万が一にも愛犬に食べさせないよう気をつけましょう。
柑橘類の外皮
柑橘類自体は犬が食べても問題ないものが多いですが、外皮には有毒成分であるソラレンが含まれているため、必ず皮を剥いて与えるようにしましょう。
また、グレープフルーツなど一部の柑橘類には、薬の分解を遅らせて効果を強めてしまう特性があります。私たち人間は頓服の際に摂取を控えるよう言われていますが、実はこれは犬も同じ。薬を頓服をしているワンちゃんには、特に与えるタイミングを見定める必要があります。
愛犬に果物を与える際の注意点は?気をつけたい4つのポイント
今回のコラムでは『愛犬も楽しめる旬の果物』というテーマで犬が食べられる様々な果物をご紹介してきましたが、ワンちゃんが果物を食べる場合は注意しなければならないことも。
愛犬に旬の果物を与える際の4つの注意点を、しっかり押さえておきましょう。
種・皮・ヘタは要注意!果物の与えてはいけない部位とは?
犬が食べられる果物であっても、種や皮、ヘタには有害な中毒成分が含まれていることが多いです。さらに、果物の種を誤って飲み込んでしまうと、腸閉塞などの重篤な症状を引き起こすこともしばしば。愛犬に与える際は、必ず取り除くようにしましょう。
種や皮、ヘタなどを愛犬が飲み込んでしまった場合、中毒症状が出るまでに時間がかかることがあります。初期症状が出るのを待たず、速やかに医療機関を受診するのがベストです。
はじめて愛犬に与える果物は少量から
愛犬に旬の果物をはじめて与える際は、まずは少量から試してみるのがいいでしょう。
今回おすすめした果物は基本的にワンちゃんが摂取しても問題ないものですが、個体差によってアレルギー症状などが出る場合も。
はじめて口にする果物については、愛犬の様子を見ながら慎重に食べさせるのが無難です。
疾患のある子やシニア犬は、一度獣医に相談を
犬の健康に役立つ成分も多い果物ですが、持病があるワンちゃんやシニア犬に与える際は注意が必要です。
たとえば体内の余計な塩分を排出してくれるカリウムを含む果物は多くありますが、一方で結石症の原因になったり、心臓や腎臓へ負担がかかるという一面も。こういった疾患を持った子は摂取を控えるべきです。
このように、ワンちゃんの年齢や疾患歴によっては毒になってしまう果物の成分は少なくありません。
不安のあるワンちゃんは、果物を与える前に、必ずかかりつけの獣医さんに相談してみることをおすすめします。
あくまでおやつとして。適量を守ろう
既製品のおやつと違ったヘルシーな甘さが魅力である果物ですが、とはいえ食べ過ぎには気をつけたいところです。
果物は全般糖質が高く、適量以上を与えると愛犬の肥満につながるので注意。また、果物を食べ慣れてしまうと普段食べているドッグフードの食いつきが悪くなってしまうこともあります。
いくら健康にいいとはいえ、あくまでおやつとしての適量を守るよう心がけましょう。
旬の果物をつかった、愛犬のためのおやつレシピ
愛犬家のなかには、大好きなワンちゃんのために手作りおやつを作ってみたい、と考える方も少なくないのではないでしょうか。自然な甘さが楽しめる果物を使えば、比較的簡単にワンちゃん用のおやつを手作りすることができますよ。
ここでは、ワンちゃん用のおやつレシピを準備する際の注意点や、簡単にできるお手軽レシピなどを紹介していきます。
ワンちゃん用のレシピはどこで探す?
いまやネットで軽く検索するだけで、ワンちゃん用のおやつレシピなどを多数見つけることができます。しかしながら、広大なインターネットの海では、専門家が監修したレシピからあまり信憑性のないものまで、一絡げに検索結果に表示されてしまうのが実情。便利な時代だからこそ、慎重な情報の精査が必要です。
手作りおやつビギナーさんが愛犬用のレシピを探すなら、まずは専門家監修としっかり記載されたものに絞って検索するか、名のある出版社から発刊されている書籍などを準備するのがおすすめですよ。
お手軽アレンジレシピにチャレンジ
レシピは信頼のおけるものを準備しましょう、というお話はしましたが、とはいえ肩肘張る必要はありません。なにも豪華な犬用ケーキを作るだけが手作りおやつではありませんので、素材を活かした簡単なアレンジから始めてみるのもいいでしょう。
最後に我が家で実際に作っている、果物を使ったごく簡単なアレンジレシピをいくつかご提案します。ワンちゃん用の手作りおやつに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
乾燥するだけ簡単おやつ。素材の味を堪能するドライフルーツ
人間用に販売されているドライフルーツは砂糖や添加物を多く含んでいるためワンちゃんは食べられませんが、素材の味を生かした自家製ドライフルーツなら愛犬のおやつにもぴったり。
果物を均一な厚みでカットし、電子レンジやオーブンで加熱すれば、お手軽に無添加ドライフルーツを作ることができますよ。本格的に作るのであれば、酵素を壊さないで低温で乾燥させられるドライフード機の導入を考えてもいいかもしれません。
さっぱり食べられるフルーツヨーグルトアイス
愛犬の好きな旬の果物と、無糖のプレーンヨーグルトを混ぜて凍らせるだけでも、立派なおやつに早変わり。さっぱりとして冷たいヨーグルトアイスは、夏バテで食欲が落ちているワンちゃんにもおすすめです。
準備の段階で果汁を絞っておいて混ぜる際に加えてあげると、アイス全体に果物の自然な甘みが加わるので、愛犬も喜んでくれること間違いなしです。
より手軽に、よりおいしく。saesaの無添加ドライふりかけ
旬の果物を愛犬の食生活に取り入れたいなら、saesaの犬用ふりかけがおすすめ。普段のごはんに振りかけるだけで、お手軽に果物の栄養を摂取することができますよ。
さらに犬の管理栄養士完全監修、完全国産果物使用、安心安全の無添加と、愛犬家にとっては嬉しいポイント揃い。個包装なので外出先や旅行に持っていけるのも魅力です。
果物を愛犬の食生活に取り入れたいと考えている方は、ぜひ一度お試しください。
おわりに
味や風味が濃厚で、栄養満点な旬の果物。古くから私たち日本人は、季節の恵みを受けて育った旬ものを食べ、豊かな食生活と健康な体づくりに役立ててきました。
ぜひ大切な愛犬の食生活にも旬の果物を取り入れて、ヘルシーでおいしい生活を楽しんでくださいね。